「また全部リセットかぁ」
引っ越しの段ボールを片付けながら、ふとそんな思いが胸をよぎりますよね。
友達もいない。
家族もいない。
“頑張るしかない”と自分に言い聞かせながら、
どこか置いてきぼりにされたような寂しさを、引っ越しのたびに感じていた方もいるかもしれません。
でも、ちょっと待ってください。
この「リセット」は、本当にマイナスなことばかりでしょうか?
新しい土地、新しい出会い、新しい自分に出会うチャンスが、
目の前に広がっているとも言えるのではないでしょうか。
たくましく見えるかもしれない。
でも本当は、
何度も心の中で新しい環境への期待と不安が入り混じっていた、
そんな経験はありませんか?
日常が過ぎていく中で溜まっていく小さな我慢や、
相談できない弱音や、
誰にも見えない努力たち。
それはまるで、
“名もなき家事”と同じように
誰にも気づかれず、なかったことにされていく孤独でした。
でも、もし。
この見えない孤独にも、”名前”をつけることができたら――
少しだけ、
ただただ辛くて、孤独だった自分を愛おしく思えるかもしれない。
心の荷物を、ふっと軽くできるかもしれない。
この記事では、
誰にも言えなかったあなたの気持ちに”名前”をつけて、
心を少しでもラクにする、小さなヒントをお届けします。
転勤族 妻は、なぜこんなにも孤独を感じるのか?

怒涛の引っ越し作業も落ち着き、生活が整い始めると、
だんだん押し寄せてくる孤独と絶望…
転勤族の妻にとっての孤独は
それは「引っ越しの寂しさ」だけではありません。
それは
「日常の当たり前」が奪われる感覚から始まります。
しかし、それは前の生活のルーティンから解放され、
新しい趣味や楽しみを見つけるチャンスでもあります。
例えば
定期的に会って食事をしていた友人
愚痴を言い合えるママ友
顔を見れば挨拶する近所の人
こうした「日常の様々なつながり」すべてが、転勤のたびにリセットされるのです。
そして新しい引っ越し先では
親に頼れない
友達もいない
‘’誰も私を知らない‘’ところから再スタートし、また「関係性」を一から積み上げなければならない。
でもこれは新しい自分を発見する旅の始まりでもあります。
「ここに私のこと知ってる人誰もいないんだ」なんて実感しセンチメンタルが加速。
たくましく見えてもその裏で
いくるも孤独を飲み込んできたあなたへ。
次の章では、この見えない孤独に名前を付けることで
少しだけ心が軽くなるヒントをお伝えします。
【実例】転勤族 妻が感じる”孤独”に名前をつけてみた
ミュートされた孤独

本音トークや他愛もない会話ができず、
自分の言葉や想いが”ミュート”されているような、
誰にも届かない感覚。
すごく話したいことや、ちょっとした相談ごとがあれば、
電話やLINEはできる。
でも――
どうでもいい夫への小さな不満や、
子どもの珍行動みたいな”他愛のない話”をサラッとできる相手がいない。
誰にも話せないまま放っておくと、
声だけじゃなく、感情にまでミュートをかけてしまうから要注意。
対策
- オンラインコミュニティに参加してみる
- 習い事を始めてみる
- 地域のイベントを調べ参加してみるなどして、
人と関わるようにしていきましょう!
置き去りタイムスリップ症候群

子どもも、夫も、友人も――
みんなは成長し、変わっていく。
「夫もキャリアアップしていく。
子どももできることがどんどん増えていく。
同期も昇進している。
でも、私は…?」
仕事を辞め、日々の家事と育児に追われる中、
自分だけが取り残されているような感覚。
引っ越しのたびに積み上げたものがリセットされ、
またゼロからやり直す毎日。
そのたびに、私は”時間”の流れから取り残されていく感覚になりがちです。
対策
- 未来の楽しみを計画する:気になるカフェに行ってみる。気になるオンラインセミナーに参加してみるなど少し先の楽しみを計画する。
- 自分のための学び:興味のある分野の入門書を読んでみる。無料のオンラインセミナーを受けてみるなど「自分」のための新しい学びをスタートしてみる。
私は自宅で働くべくスクールに入り、オンラインでできる在宅ワークを始め、フリーランスとしての活動を始めました。
在宅ワークなら、時間や場所に捉われず働くことができ、引っ越しても継続して仕事をすることができます。
当たり前搾取症候群

「家族を支えるのは当たり前」
「家のことは妻がやって当然」
そんな空気の中で、
子どもの世話も、家の片付けも、転勤の準備も、
全部”やって当たり前”になっていく。
感謝も、労いも、気づかれもしない。
頑張りが透明になっていく中で、
誰にも見えない心の痛みは、やがて静かに憎悪へと変わってしまします。
対策
- お願い上手になる練習:家族に対して「手伝ってほしいこと」「お願いしたいこと」を少しずつ言葉に出してみましょう。
「ゴミ出しお願いできる?」「ちょっとだけ話を聞いてほしいな」など少しずつ助けを求める練習をしましょう。 - ご褒美を設定する:「今日頑張ったらちょっといいビール飲もう♡」「土曜日はゆっくり一人でお風呂入る。」など自分へのご褒美を設定してみるのもオススメ。
自分を労わることで「当たり前」の感情に埋もれないようにします。
私喪失症

「○○さんの奥さん」
「○○くんのママ」
と呼ばれ、私の名前知ってる人いないんじゃないか…
自分自身が消えていく感覚。
ふと気づくと、誰からも「私自身の名前」で呼ばれていない。
「私って誰だっけ?」とふと思う夜。
私個人を知っている人がいないんじゃないかと思い込んでしまう、
私という個の喪失でひしひしとメンタルがやられていく病です…
対策
- 「好き」を思い出す時間を作る:好きな音楽を聴く、絵を描く、ヨガをする、散歩するなど自分の好きに触れる時間を作ることで、「私」らしさを再認識します。
- 「1人時間」と少し確保する:ほんの数分でも良いので、誰にも邪魔されない自分だけの時間を持ちましょう。自分を向き合う、ゆったりとした時間を持つことが大切です。
我慢リピート地獄

寂しい、孤独な育児、辛い、夫は仕事で帰りが遅い…
頼れる人もいない…
今日も我慢。
明日も我慢。
我慢エンドレスのリピート地獄です。
頑張ることさえ疲れ果てる前に
心が悲鳴を上げる前に対策を取るようにしましょう。
対策
- 少しだけSOSを出す練習:信頼できる家族や友人に話して気持ちが楽になることがあります。
- 我慢の限界を意識する:「これ以上はがまんできない」というラインが分かると、そのラインを超える前に自分を労わる行動を取り入れてみましょう。
【今日からできる】転勤妻が孤独に名前をつけるだけで、メンタルがラクになる理由とやり方

辛いことや悲しいことがあっても
名前をつけることで、
心のモヤモヤがふっと整理されるかもしれません。
そうなんです!
辛い出来事も名前を付けてみると、感情が切り離せて俯瞰できる。
名前が付くと愛おしい存在に思えるかも…
やり方はとてもシンプル✨
【やり方ステップ】
① 今の孤独感・感情を思いつくまま素直に書き出す
② 感じた気持ちに自分なりの”名前”をつける
③ その名前を、否定せずに「今の私だ」と受け入れる
無理にポジティブに捉えようとしなくて大丈夫。
自分の今の孤独や苦しさをちゃんと認めること。
それだけで
小さな一歩でも、あなたの心をぎゅっと締め付けていた孤独が、
スゥーっとほどけていきます。
名前をつけたら、自分を責めるのをやめられた

私たち転勤族の妻は
いつも家族優先に頑張ることを選んでいることが多いです。
単身赴任してもらう選択肢もある中で
家族と過ごす時間を大切にしたいからこそ、
転勤についていく選択をしている方も多いはずです。
家族優先が染みつき
誰かのために頑張ることが当たり前になっている中で
まず「自分自身の小さな声」を聴いてあげてもいいはずです。
孤独をなかったことにしない
自分の気持ちに蓋をしない
ちゃんと、自分が頑張っている証だから。
そこに名前を付けてあげたら
頑張っている証となり
自分自身を救う第一歩になれるから。
今日、あなたの孤独にも、そっと名前をつけてみませんか?